めずらしい

山で仕事をしていると色んな虫と遭遇する。

クワガタやらカブトムシ。得体の知れない虫。コレは図鑑に載ってないだろ〜!ってのに出逢う事もしばしば。

今日いつものように山で伐採材の積み込みをしていた。[トラックにUFOキャッチャーの付いた機械]
その時首筋にごそつく物が…! う゛!
噛んだ! 思わず!

あ゛〜!!

悲鳴をあげてしまった!

素早く恐る恐る手をやると、るりクワガタが口をパクパク。テメェ〜!足をバタバタさせている虫にマジ腹が立った。
あまりにデカい悲鳴に木こりのオッサン達が(どうしたぁ!) と集まって来た。

ちっこい虫に噛まれたとも言えず[ いやいや危なかったんで]と訳の判らない事を言いながら。[すんません作業に戻って下さい] なんとこの人たち強者達。先日、熊蜂に6箇所刺されたらしい。熊蜂の毒はトルクが有るらしい。多分大雀蜂と比べて毒が強いと言う事だろう。マムシを見つけると作業を止め、捕まえる。本当の話だと思うが良い値段で売れるらしい。
1日中山で仕事をしているせいかたまに話し相手が来ると話が長い。

誰かが合図しないと煙草の本数が増える。
僕が悲鳴を上げたせいで煙草を5本も吸ってしまった。

作業初めてから30分またデカい虫がこちらに向けて飛んで来る。今度は叩き落として粉みじんだと機械のコントロールバーから手を離し構えた。

来い!

日の光が虫の背中に当たった瞬間、キラキラ光った。構えた手を下ろした僕の肩にとまった。大きなオスの玉虫。綺麗だな〜。まだいたんだ〜!

手にそっと取って眺めた。

何か良いことが有るような気がした。

自然界が作った素晴らしい配色。

手の先に乗せ高く上げると羽根を広げて飛んで行った。

明日も会えるといいね。